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− 100円玉ではじめる*** の “功罪” −
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管理人が読んだ!試した!馬券本を 幾つかのカテゴリーにわけ、注釈などつけてしまったものですが、その中の1カテゴリー「投資利殖系」内に大ベストセラーとなった書籍があります。
【100円玉ではじめる驚愕の財テク新理論】(これでダメなら財テクも投資もあきらめろ!) 杉崎仁志著 教育メディア発行 続編あり。後にシリーズ化。
この書籍に関してはあらためて説明するまでもないでしょう。
この場に来ておられる方なら一度は手に取り読んだことがあると思われるからです。
そこで、この書籍が与えたインパクト(功罪)について少しだけ考えてみたいというのが今回のテーマです。
まずは「功」について
この書籍出版当時(平成9年以前)は、パソコンの普及にともない“スピード指数系”が勢力を伸ばし、的中馬券に近づくためには科学的アプローチ(?)が最も有効といった雰囲気が馬券界(造語)に浸透していった時期でした。(いまでは当たり前のことと受け止められています・・・)
それも結局は馬券を“いかに当てるか、的中させるか”がテーマであります。
しかし、馬券で儲けるためには、当てるだけではダメで、賭け金とのバランスが重要なはず。
この“いくら賭けるか”の部分がおざなりになっていたのがそれまでの馬券本だったのです。
「100円玉・・・」本以前にも、この賭け金に関するノウハウ的馬券本は出ていましたが、この書籍のネーミング・出版のタイミング、そして賭け金を導くための「方程式」のシンプルさ等により、ベストセラーとなったのでしょう。
この書籍の要点は、“当てるのは簡単。ある馬券を一定のルールに基づいて購入していくだけ”そして、“1度でも当てれば、それまで賭けてきたお金を全額回収することができ、なおかつ利益も得られますよ”、ということです。
ターゲットとする馬券の選出法は、何もわざわざPCを使って一頭一頭のスピード指数を算出しなくても簡単に見つけ出すことができることを実証し、また賭け金を算出するための方程式は1レースや2レースハズしたところで、問題ないことを実証しています。そしてその2本柱が、儲けるためには「的中」と「回収」のバランスを考慮しなければならないということを再確認させてくれたのです。
これが「功」の部分。
では、「罪」について
現在では、「投資競馬」という名前だけは相変わらず氾濫していますが、その中身は従来の「予想競馬」と何ら変わらず、ただ“競馬は投資になるから”の理由で「投資競馬」をうたっているところがほとんどのようです。
なぜ「100円玉」書籍は「過去のもの」扱いされてしまったのか(管理人がそう感じるだけなのかもしれませんが・・)。その理由の一つとして、賭け金の核となる部分、つまり「追い上げ(増額)」資金配分に対するマイナスの側面が浸透したせいではないでしょうか。
−誰もが一度は挑戦し、そして敗れ去っていく−。
いわゆる“パンク”に対する恐怖です。
しかし、この“パンク”、実はこの書籍の題名にもある「100円玉」にその原因が隠されているのです。
確かに、競馬は「100円玉」で始めることができます。たったの「100円」。
追い上げ投資でも100円は基本中の基本です。
ところが、100円はスタートであって終点ではありません。
例えば「単勝2番人気」を100円スタートで追いかける。その平均オッズ4.2で利益が出るように資金配分を算出してみます。(分岐オッズ最高4.0で計算)
12R目での投資金は1,200円。累積投資金は4,800円となりました。
的中まで12R必要かどうかはやってみないことには分かりませんが、少なくとも1日勝負するのなら4,800円という資金をスタート前に確保しておくことが必要であるはず。
レース |
投資金 |
累積投資金 |
分岐オッズ |
1R目 |
100 |
\100 |
. |
2R目 |
100 |
\200 |
2.0 |
3R目 |
100 |
\300 |
3.0 |
4R目 |
100 |
\400 |
4.0 |
5R目 |
200 |
\600 |
3.0 |
6R目 |
200 |
\800 |
4.0 |
7R目 |
300 |
\1,100 |
3.7 |
8R目 |
400 |
\1,500 |
3.8 |
9R目 |
500 |
\2,000 |
4.0 |
10R目 |
700 |
\2,700 |
3.9 |
11R目 |
900 |
\3,600 |
4.0 |
12R目 |
1200 |
\4,800 |
4.0 |
100円スタートでは利益も微々たるものといって、多くの方はもっと高額でスタートすることでしょう。
ならば、(上記分岐オッズ計算で)200円から始めれば、9,600円必要ですし、500円スタートなら24,000円なくてはなりません。
そこを把握せずに、だいだい5,6レース目で的中するだろうとか、もう“20レース以上「単2人気」が出現していないから、そろそろ勝つだろう”程度の予測で中途半端な資金をもとに欲張ったスタート資金で追い上げを始めても失敗は目にみえているのです。
つまり、追い上げ投資はスタート資金が問題ではなく、終点=自分の「軍資金」から逆算していくことが重要だということです。
「100円玉ではじめる」というタイトル=(誰もが気軽に始められそうな)によって、スタート資金がクローズアップされた形になってしまった追い上げ投資。
ここが「罪」の部分と考えます。(※もちろん、すべては“読み手”の問題であり、書籍に罪はありません、念のため。)
ここは発想の転換が必要です。
もしあなたの今現在の軍資金(競馬に使えるお金)が1万円なら、こう考えるのが正解でしょう。
【1万円札ではじめる 投資競馬】
{100円からはじめる!のではなく、1万円(自分の軍資金にあわせて)がスタート!という発想ですね}
もちろん“1万円”は最低ラインです。
できればその10倍〜∞倍!は欲しいところです (^^;)
軍資金が少なければ少ないほど“追い上げスタート”のタイミングが難しくなりますから。パンクの危険も大です。
ただし、何の戦略もなければ、いくら万札があったところで ×××。
結論
「追い上げ(増額)」投資をするなら『逆算』が必要不可欠であると考えます。
まず「軍資金」、次に〈スタート資金〉。
まず「不出現レース数」(検証必須)、次に〈追いかけるレース数〉、という具合です。
今回はここまで。
最近は、「投資競馬」の世界でも「追い上げ」一辺倒ではなく“均等買い”にシフトしてきているようです。パンク経験者が増えたことがその一因なのかもしれません??
賭け金の急激な上昇を抑えるためには“均等買い”が一番ではありますが、「投資競馬」的馬券選出スタイル(「投資競馬の基本」ページ)では“均等買い”で利益を得ていくことはなかなか難しいと思います。もちろん方法はありますが、★究極的には(何度も取り上げますが、)大数の法則との戦いとなります。
当HP「メンバー専用サイト」内でも“追い上げ”及び“均等”両スタイルを併用させながら少しでも利益を得ることができるようにしていくつもりで、現在、検証、そして実戦と経験を積んでいるところです。
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以上。 |
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